筋肉と関節運動の関係

目次 ・長趾屈筋・長母指屈筋と足関節背屈 ・腓腹筋と膝屈曲 ・外旋六筋と股関節屈曲 【長趾屈筋・長母指屈筋と足関節背屈】 解剖:起始から停止までに踵骨の載距突起の後下方を通過している 問題点:短縮した場合、後方から距骨内側を圧迫するように作用す…

リハビリ:ブリッジ動作・ヒールレイズ動作の方法

目次 ・筋力強化について ・ブリッジ動作 ・カーフレイズ動作 【筋力強化】 まず、「注意せず筋力トレーニングを行うと、弱い筋は使われず相対的に強い他の筋を使う」と言われています。 そのため、肢位・抵抗部位を意識して、強化したい筋肉に対してアプロ…

筋緊張のコントロール

目次 ・姿勢と運動の調整 ・筋緊張の分類 ・治療の階層性 ・筋緊張コントロール 【姿勢と運動の調整】 ・健常人では日常生活上の多くの動作は、脊髄・脳幹の反射により無意識下行うことが可能となっている。それをさらに高位中枢が制御している。脳血管障害…

体性感覚刺激入力による動作変化

目次 ・実験と考察 ・脳血管障害患者の介入 【実験と考察】 ・実験① 起き上がり(右方向) 方法:背臥位、右前腕に対して上方から下方に圧を加える 結果:下肢屈筋の代償が軽減する 頭頸部・体幹の立ち直りの円滑性向上 考察:前腕がベッドを知覚し探索活動(…

強調運動障害の評価と解釈・介入

【評価と解釈】 ①踵膝試験 症状:最初に、股関節のみ過屈曲し、その後膝過屈曲を認める。 進行中の突然の停止など、断続的な動作を認める 解釈:多関節運動が円滑に出来ないため、単関節運動で代償している。 主動作筋・拮抗筋の収縮・弛緩の遅れ。 ②指鼻試…

小脳とアプローチ

目次 ・小脳の可逆性 ・小脳の運動学習 ・小脳と介入 【小脳の可逆性】 ・長期増強 ほめて強化することで望ましいパターンの生成回路を強化する方法 ・長期抑圧 叱ってペナルティーを科して間違った生成回路を減弱させる方法 【小脳の運動学習】 ・順モデル…

失調症状の種類とアプローチ

目次 ・失調症状の特徴 ・運動失調の種類 ・アプローチ 【失調症状の特徴】 ①その症状が動作の場面でより顕著に出現する ②四肢と体幹が過大でかつ粗大に動くこと ③環境や動作の場面の違いにより症状が異なる ④失調症の種類により特有の症状が出現する 【運動…

手洗い動作

目次 ・手洗い動作 ・脳血管障害患者の手洗い動作 ・他の日常生活動作への展開 【手洗い動作】 1.水を出す 2.両手を蛇口下に伸ばし濡らす 3.片手を伸ばし石鹸を握る 4.石鹸を両手のひらでこすり泡立てる 5.片手を伸ばし石鹸を戻す 6.両手をこす…

脳血管障害と糖尿病

目次 ・糖尿病における運動療法 ・糖尿病を合併した脳血管障害患者の特徴 ・リハビリの目的 【糖尿病における運動療法】 ・患者様自らが行わないと効果がでない。医療者が治すというより、患者様が自分で治そうとするようにアシストするのも大切 ・運動療法…

立ち上がり動作

目次 ・立ち上がる動作とは ・構成要素 ・正常動作 ・脳卒中片麻痺の立ち上がり ・治療 【立ち上がり動作】 座位から抗重力位である立位に向かう過程の動作 立位に向かうに従い、支持基底面は小さくなり活動の自由度は大きくなる バランスをとるために、筋を…

頭頸部のアライメント

目次 ・姿勢反射 【姿勢反射】 姿勢反射は、緊張性頸反射、前庭迷路反射、前庭脊髄反射は姿勢保持のために筋緊張に影響を与える。 【前庭器官】 半規管は、頭部の回転や角加速度の制御ならびに前庭-眼球反射機能で眼球の制御をしている 卵形嚢・球形嚢は、…

脳卒中片麻痺の視覚・聴覚・体性感覚

目次 ・3つのポイント ・姿勢制御 ・視覚機能 ・聴覚機能 ・体性感覚 【3つのポイント】 気づき:情報にアクセスする 手がかり:問題解決の糸口 探索:試行錯誤・解決しようとする行動 気づき・手がかり・探索で得られた動作を学習し、フィードフォワード機…

臀部に力を入れる

立位や座位・臥位での動作時に臀部に力を入れるメリット 殿筋群を収縮させると、作用として、股関節伸展、外旋・内転方向への動作が出現します。これに対して、内腹斜筋、腹直筋、内外腹斜筋重層部位などの骨盤周囲についている筋が拮抗筋作用として働く必要…

友達の作り方 ~偉人達の言葉を借りて~

目次 友達のメリット 友達のデメリット 友達の作り方 【友達のメリット】 ①自己肯定感を満たしてくれる。 友達を作らなくても生きていけると思っている方も多いだろう。最近の若年者には ”1人〇〇”が平気な人も多く、未婚率も増加傾向にある。 しかし、この…

無知の知 2つの解釈

ソクラテスの「無知の知」は有名ですよね。 私は以下の2つの意味があると思っています。 ①自分が無知であることを自覚することでさらに学ぶことができるようになる これには日本人の名言でも同じようなことを語っています。太原雪斎:「おのれの才がたかが知…

恋に落ちる方法

今回は、恋に落ちる方法を説明していきたいと思います。 まず、言っておきたいこと 恋に落ちるのは万有引力のせいではないということです(笑)。これはニュートンの有名なリンゴの木の話ですね。リンゴの木から重力によってリンゴが落ちるという物理的な「落…

我々を救ってくれるもの

かなり大きなタイトルをつけてしまいました(笑)。 人生で困ることって、本当にたくさん存在してますよね。仕事や恋愛、友好関係、時にはトイレの場所探しやボスとの闘いなど、、、 ここでタイトルの我々を救ってくれるものに戻るとそれは友人の助けがある…

朝食と午後の血糖値 ダイエット

目次 ①朝食とホルモン ②ご飯の種類と血糖値 ①朝食とホルモン 朝食を欠食した場合、昨日の夕食から絶食状態になっており、低血糖気味になりやすい。その状態に対してグルカゴン分泌が起こる。グルカゴンは肝臓に①グリコーゲン分解②糖新生を促す。つまり、血糖…

ダイエット:食べる順番と食べる時間

目次 血糖値について ①野菜から食べよう ②夜間の食事は控えよう ③食べ方の工夫 ④おまけ(GI:グリセミックインデックス) 血糖値について ダイエットを考える上で、脂肪をつかないようにすることが大切です。 そのためには、まず、「血糖値を抑える」ことを意識…

不眠に対する12の対処法

不眠に対する12の対処法 ①睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気に困らなければ十分 8時間睡眠は理想と言われますが、体質的なショートスリーパーの方もいたり 日中の生活に支障がでなければ問題ありません ②刺激物を避け、寝る前は自分なりのリラックス法 カフ…

睡眠と免疫・サーカディアンリズム

【はじめに】 睡眠には,身体の状態を一定に保ち恒常性を維持する機能(ホメオスターシス)を有し,覚醒中に損なわれた身体機能を回復させる働きがある。 睡眠依存ホルモン:成長ホルモンは成長促進作用,タンパク質,糖,脂質,骨などの代謝作用をもち,身…

生活習慣病と睡眠障害

目次 ・はじめに ・睡眠の問題点 ・睡眠障害と食欲・高血圧・うつ・糖尿病 ・不眠の対処 はじめに 睡眠障害の分類 第1:睡眠の量や質に問題あるもの 第2:睡眠中もしくはこれに近接して生じる異常現象(不随意運動) 第3:睡眠覚醒に直接影響する生体の概日リ…

睡眠衛生と光

目次 ・はじめに ・睡眠衛生と光環境 ・光が及ぼす影響 ・生物時計の調節 はじめに 「睡眠衛生」とは、健康な睡眠の確保を目的として、睡眠関連の問題点を解消し、質の良い睡眠をとるような条件を整えること ①概日リズムの規則性の確保、 ②日中や就床前の良…

良質な睡眠環境と光に着目して

目次 ・はじめに ・生体の就寝前準備 ・光環境の整備 はじめに ・良質な睡眠のために3要素 ①すぐに眠る(入眠潜時が短い) ②ぐっすり眠る(中途覚醒が少なく、睡眠が安定する) ③すっきり目覚める(浅睡眠から覚醒へのスムーズな移行) ・睡眠に影響する2大…

高齢者と不眠症

目次 ・加齢による睡眠および概日リズムの変化 ・高齢者における不眠症 ・認知症における睡眠障害 加齢による睡眠および概日リズムの変化 ①総睡眠時間の減少 ②stage 1 と stage 2 が主体となり、徐波睡眠が減少する ③中途覚醒の増加・睡眠効率の低下 ④徐波睡…

睡眠と記憶固定メカニズム

目次 ・睡眠と記憶強化 ・睡眠中の記憶増強における行動生理学的特徴 ・情動と記憶 睡眠中の記憶強化 【アセチルコリン説】 ・レム睡眠中にコリン作動性神経活動は増加する ・コリン作動性神経活動は海馬におけるアセチルコリン濃度が高まることや 前頭―側頭…

睡眠の現状

睡眠と現状 目次 ・睡眠は健康維持に必要 ・睡眠とこころ 睡眠は健康維持 ・睡眠効率92%以下の人は98%以上の人に比べてライノウイルス症状発症のオッズ比5.5以上になる ・長期の不眠や睡眠関連呼吸障害は高血圧・虚血性心疾患・脳血管障害のリスク要因になる…

睡眠と学習

睡眠と学習について 目次 ・はじめに ・睡眠効果 ・睡眠実験(記憶固定) はじめに 記憶固定は「覚醒状態で符号化された新しく、かつ、不安定な記憶表現を既存の長期記憶に組み込まれた安定した表現へと変換する過程」と考えられる。 そのため、記憶が最初に…

睡眠障害と社会生活

睡眠障害と社会生活 ~駒田陽子~ 目次 ・睡眠障害の大別 ・不眠症の影響 ・寝不足の影響 ・治療注意 睡眠障害 ①睡眠の量・質 :不眠症・過眠症 ②睡眠中・近接して生じる異常現象 :レストレッグ症候群・睡眠時随伴症状 ③概日リズム異常 :概日リズム睡眠障…

高齢者の不眠特性

目次 ・睡眠と脳波 ・高齢者の睡眠 生理学的特性 ・高齢者の不眠 睡眠ステージと脳波 睡眠段階1 α波の振幅・出現量低下 θ波出現 瘤波・頭蓋頂鋭波(3~5Hz)出現 睡眠段階2 紡錘波(14Hz)・K複合出現 瘤波消失 睡眠段階3 波消失2Hz以下で75µV以上のδ波が20∼50%…