立ち上がり動作

目次

・立ち上がる動作とは

・構成要素

・正常動作

脳卒中片麻痺の立ち上がり

・治療

 

【立ち上がり動作】

座位から抗重力位である立位に向かう過程の動作

立位に向かうに従い、支持基底面は小さくなり活動の自由度は大きくなる

バランスをとるために、筋をより協調的に活動させる必要がある

【構成要素】

第1相:重心の前方移動。体幹前傾に伴い大腿部に支持基底面を作る。

   重心線を足部に移動させ足部に荷重を促す

第2相:重心を前下方に移動。

    臀部離床後さらに前下方に移動させ、足部に荷重を乗せる。

第3相:重心を上方に移動。

    骨盤前傾、腰背部伸展、足底で床を蹴り、両下肢伸展し立位姿勢をとる

【正常動作】

頭頸部・上肢は動作に関与がなく、自由度が高い。

下肢・体幹は屈曲→伸展の順で実施

・筋肉の働き

体幹前傾:縫工筋・大腿直筋→→体幹前傾に伴いハムストリングス・大殿筋が遠心性制御により体幹前傾をコントロールしている。

下腿前傾:前脛骨筋

膝伸展:内側・外側広筋

股伸展:ハムストリングス・大殿筋

脊柱起立筋・腓腹筋は直立位に調整しようとする役割

 

脳卒中片麻痺の立ち上がり】

麻痺側下肢に充分な荷重が乗らない原因としては多岐にわたる①麻痺側殿筋群の低緊張

②足関節内反・底屈筋の過緊張と間瀬可動域低下③下部体幹筋の低緊張

患者様に合った原因を明確にしていく必要がある

 

【立ち上がり動作と治療】

実施する動作の特徴を理解する

患者様の身体機能を理解し、どーなるか想定する

治療場所・位置・アライメント・道具・道具の位置・セラピストの位置・誘導方法を考慮する

座位姿勢での輪投げ・棒体操・ボール

輪投げの位置(前後・左右・高低)、左右の間隔、患者の座面の高さ、下肢の位置

などを考慮しないと、過剰な代償(上肢・頭頸部伸展など)を引き起こす可能性