疼痛評価 理学療法

 目的

  • 客観的に把握する
  • 原因(発痛部位)を特定する
  • 痛覚機能障害の程度。痛み感覚の程度を把握する

 

疼痛の構成要素

  • つよさ
  • 性質
  • 持続時間
  • 局在性(痛みの領域)

 

  • 強さの測定

・Visual analogue scale

 痛みの強度を直線上で表す。下端「痛みなし」~上端「最大の痛み」

・Face scale

 20種類の表情図を苦悩順に並べ、選択する。

・10点法(10段階法)

 最大の痛みを10点とした場合の現在の痛みを答えてもらう

・Pain relief scale

 治療前の痛みを基準にした場合、治療後に痛みがどのくらいになったか判断する

 

  • 痛みの性質の測定

・McGill疼痛質問票

 あまり使用されいません。日本人は痛みの表現が豊かでなく実施しにくいため

・簡易疼痛測定表

 

  • 痛みの時間的測定

・長期的変化の観察

「痛みの強さ10段階」と「睡眠・食欲・気分を4段階」で記載

・1日の変化を観察

24時間の痛みの変化を記録する

朝・昼・夜・深夜など時期に分けて記録

・ある動作に対する痛みの感受性の観察

縦軸:痛みの強さ 横軸:動作時間

 例:歩行で出現する場合

  • どのくらいの距離で出現するのか
  • 痛みの強さ
  • 歩行をやめて、痛みがなくなるまでどの程度の時間が必要か

④a)痛みの領域検査

・身体図

 前後左右の4方向図に記載する

・Pain-Drawing

 身体図を45の領域に分け、記載させ、数的に理解する

・筋・骨分節チャート

 各分節で疼痛を聴取していく

b)発痛部位の特定

・圧痛点から特定する

 見つからない場合は関連痛の可能性あり離れた場所を探す

・姿勢矯正による特定

 主に脊柱、伸展・屈曲で評価実施

・関節運動により特定する

 整形外科的テスト、詳細な記録が大切

 可動域ごとの痛みの程度を観察

 

 引用文献

理学療法における痛みの評価 ~安藤 正志~