欠食の影響・メカニズム
朝食の欠食と生活習慣病
目次
①欠食の影響
②朝食と夕食の違い
食事誘発性熱産生
③脳活動の影響
①
まず結論、
欠食の影響について、中性脂肪やコレステロール合成が増大!!することが言われています。
3回に分けて食事をした場合と2回に分けて食事をした場合では、
同じカロリーでも食事回数が少ないほど、体脂肪は蓄積され、血清コレステロールや中性脂肪は高くなると言われています。
例えば、こちら
カロリー |
A君 2400Kcal |
B君 2400Kcal |
朝 |
0Kcal |
800Kcal |
昼 |
1200Kcal |
800Kcal |
夕 |
1200Kcal |
800Kcal |
②(1)
欠食が朝食の場合
朝食を欠食すると、昼・夕食に食事を摂取することになり、昼or夕食の欠食と比較して、朝の欠食の方が体脂肪は合成されやすいです。
これには、副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイド(糖質代謝をするホルモン)が関与しています。副腎皮質ホルモンは脳の指令によって、体のホメオスタシスを保つ為に分刻みで厳格に調整されています。日内変動としては、午前8時頃にピークを迎えた後は下がり続け、午後3時から5時位の間に一気に下がり、真夜中から午前4時に掛けて底値に達します。
そのため、午前中は異化作用(消費・エネルギー生成)が亢進している状態で、午後は同化作用(脂肪蓄積など)が亢進しており、午後に食事をとるほど、体脂肪は蓄積されやすいことが分かりました。
②(2)
食事誘発性熱産生(DIT):食事をした後、安静にしていても代謝量が増大すること
このDITは午前中と夕方・深夜で働きに差を認めています。
午前>夕方>深夜の順に活動性は低くなっていきます。
つまり、朝食では少し過食気味になってもDITが活動し消費してくれますが、夕方に多く摂取した場合はDITの活動は乏しく、消費されず脂肪として貯蓄される
※深夜にはDITが機能しないとも言われています。
③脳・神経系のエネルギー貯蓄
脳・神経系はブドウ糖のみをエネルギー源にしている。ブドウ糖は肝臓や筋肉内に貯蓄されていますが、すぐに枯渇します(なぜなら糖質の貯蓄には制限があり、それを超えると脂肪に変換されるため)。そのため、朝食を欠食すると脳・神経系のエネルギー不足が生じます。ぼーとしたり、イライラ・集中が続かないなどデメリットしかありません